投稿者
 メール ※掲示板には表示されません(詳細)
  題名 ※管理者の承認後に掲載されます。
  内容 入力補助
    
 URL
[ ケータイで使う ] [ BBSティッカー ] [ 書込み通知 ] [ 検索 ]


形容詞の限定用法

 投稿者:piyo  投稿日:2018年 5月17日(木)21時04分24秒
  ongoingという形容詞は辞書で限定用法となっていますが、叙述用法の使い方であるbe動詞の補語として使われている例文が多々あります(リンク:https://ejje.weblio.jp/content/Ongoing)。
私の理解では、限定用法は名詞の前(場合によっては後ろ)に置いて使うでしたので、なぜこのように使われているか、皆目見当がつきません。ただ、going on という句動詞から派生したと考えての「特別」用法かと考え始めています・・・。ご教授お願いいたします。
 
    (管理人) 「限定用法」という注記には2種類のものがあります。ただ「限定用法」とのみあり、それ以外の条件が付いていない種類のもの。もう1つは、「限定用法」に但し書きが付いているものです。無印の限定用法は、まさに名詞を修飾する形でのみ用いられるもので、代表的なものとしては early があります。形容詞としての early は名詞を修飾する用法しかなく、be 動詞の補語として用いる「叙述用法」はありません。一方、但し書き付きの限定用法は、例えば「主に限定用法」というような表現で注記があり、ongoing もこれに属します。ジーニアス英和辞典には限定用法の用例しか載っていませんが、手元の英英辞典はどれも(限定用法の用例に加えて)叙述用法の用例も掲載しています。ただし、COBUILD の WordBank の用例を見てみると、ongoing には 65 個の用例がありますが、その中に叙述用法は5例しかなく、その点でジーニアス英和辞典の「主に限定用法」という注記は実際の用法を適切に反映しているものであるといえます。  

(独立)分詞構文

 投稿者:aozora  投稿日:2018年 5月17日(木)15時21分15秒
  こんにちは。

Small sharks caught in the nets were clubbed to death on the head and their fins cut off. -- REUTERS. "Conservationists Urge Action to Curb Unintended Fish Kills and their fins cut off." The Boston Globe, Vol.263, No.13, p.A20, Tuesday, January 13, 1998.

文中にある二つの「their fins cut off」に関する質問になります。
一行目の「their fins cut off」は「and」が顕在する独立分詞構文なのでしょうか?
二行目の「their fins cut off]は「being」が省略された(潜在する?)動名詞句なのでしょうか?

幼い質問とは思いますが、よろしくお願いします。

 
    (管理人) and their fins (were) cut off. のように受動態の be 動詞が省略された形です。前後2つの文が同じ形をしている場合、真ん中の動詞の部分を省略することができます。これができる条件として、等位接続詞の and か or のどちらかが存在している必要があります。これ以外の接続詞(例えば but など)ではできません。詳細は「空所化」あるいは Gapping というキーワードで検索してみてください。  

仮定法

 投稿者:メットマン  投稿日:2018年 5月10日(木)17時03分49秒
  いつもすみません。滋賀県のH・Mです。下記は79年に公開の『タイム・アフター・タイム』と言う映画のシナリオからです。刑事同士の会話です。ホームズと言っていますが、タイムトラベルを題材とした映画で、舞台は現代のアメリカで刑事二人の英語もアメリカ英語です。

  警部: I see (Sherlock) Holmes called last night. What time would that be?
  警部補 : That was at 2:45 a:m.

警部は“What time was that?”と言っても良さそうですが、なぜ"would"なのかと言う質問です。柏野&内木場(1991: 72)によれば、主にアメリカ英語のくだけた言い方では、if節内に仮定法過去完了が用いられるべきところに、仮定法過去形が用いられことがある(例:He hadn’t seen Nova in months and he missed her. But she didn’t care about him. If she did she would have contacted him.)とのことですが、もしかするとこれはif節内に限らず、帰結節にも当てはまるのでしょうか?つまり、”What time would that have been?”が用いられるべきところに“What time would that be”が用いられることもあるということでしょうか?ネイティブからの意見を読んでそう感じました:

1. It is not common, but still feels natural and normal. I think it's used more in period drama, in rhetorical questions, and when trying to be more indirect. I would think and probably use "What time would that be" to refer to events in the future, but it wouldn't seem odd to see it used for events in the past, either. It might just be one of those things where it might be technically incorrect to use it for the past, but people still use it that way anyway.

2. “What time would that be?” is essentially another way of saying “What time would that have been?” for something in past tense.

3. Using "would" sounds wrong to me. I would definitely use "What time was that?"

もし仮にそうだとすると、なぜそうなるのか、理由を知りたいです。
 
    (管理人) 過去時の枠の中で用いられる、would have PP の代用としての would ですね。COBUILD(would の4)などは、It was half seven; her mother would be annoyed because he was so late. のような用例を平気で載せているので、特に if 節に限定された用法というわけでもないようです。詳細に調べてみていないので、どういう条件下で使用可能かはあまりよく分かりませんが、少なくとも過去時の枠が用意されている必要はあるようです。また、お示しの談話では、直前に、知覚動詞としての用法ではない、understand の意の see が用いられているので、事実認定を前提とする What time was that? のような直接的な言い方を避けて、推量を交えた言い方(訳せば「それは何時のことだったのだろうか」というような言い方)をしたのではないかと思われます。
 

fill in という表現について。

 投稿者:oval  投稿日:2018年 5月 8日(火)09時54分19秒
  いつも大変お世話になっております。お忙しいとは存じますが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。

fill in という表現についてご質問がございます。下記の例文をご覧ください。例文は、『ジーニアス英和大辞典』に載っているものです。

----------------------------

(1)Fill in this form, please.(この用紙に必要事項を記入して下さい。)

(2)Fill in your name and address here.(ここに名前と住所を書きなさい。)

----------------------------

ここで質問なのですが、(2)の方はイメージが掴めるのですが、(1)の方がよく分かりません。

(2)の方は、Fill your name and address in (this form). が略されたような形で、「名前と住所その用紙の中に埋める」と、in の意味が感じられるのですが、(1)の方がよく分かりません。(1)の訳は、「この用紙に必要事項を記入して下さい」となっておりますので、この「必要事項」という目的語が省略された、Fill (the requirements) in this form, please.というイメージなのでしょうか。ただ、それだと(2)と同じ様に、Fill in は解釈はでき、in の意味も感じられるのですが、this form を代名詞に代えた時におかしくなってしまいます。つまり、*Fill in it, please. とならないとおかしいのですが、実際には、Fill in は他動詞の項目に挙がっているため、Fill it in, please.となるはずです。ですので、Fill (the requirements) in this form, please. という予測は間違っていると思います。

このような理由で、(1)の方がうまくイメージが掴めません。Fill in のような、動詞+副詞では、副詞に意味の重点が置かれることが多いと思いますが、この副詞の In と同じような働きをする句動詞はあるのでしょうか。

例えば、この Fill in には同義語として、Fill out があります。以下の例文は、すべて『道を歩けば前置詞がわかる』(くろしお出版)からの例文です。

----------------------------

(3)He fill out the form.

(4)He made out a list.

(5)He wrote out a report.

----------------------------

上記の例の 動詞+OUT では目的語を「完成させる、創造する」といった共通するイメージが浮かぶのですが、動詞+IN でも、同様の意味を表すことが出来るのでしょうか。そうであるとすれば、Fill in 以外にも存在するのでしょうか。

お忙しい所、誠に恐縮ではございますが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。
 
    (管理人) ご質問が fill in という句動詞自体の意味の取り方にあるのか、それとも同種の別の句動詞の存在・非存在を問うていらっしゃるのか、そのあたりが読み取りにくく、どう回答してよいか戸惑っています。こういう回答を期待されていらっしゃるのかなあと想像して、以下に記します。回答のピントがずれているとお思いの場合は、ご質問の焦点を一点に絞って再投稿してください。

fill in の目的語に「記入箇所」をとる (1) より、「記入事項」を目的語にとる (2) の方が「イメージが掴める」とのことですが、「動詞+副詞」の組み合わせは、それが表す意味に応じて2つの種類に分けられます。1つは、動詞の意味と副詞の意味を足し算すればおおむね当該の表現の意味が分かるもの(仮に「タイプ1」とします)。もう1つは、当該表現の意味が構成要素の意味からかけ離れているもの(「タイプ2」とします)です。fall down などはタイプ1、give up などはタイプ2です。タイプ2は、多くの場合、タイプ1より遅く出現します。fill in は登場して 200 年もたたない新しい組み合わせの句動詞ですが、それでも「fill in+記入事項」は 19 世紀後半に出現し、「fill in+記入箇所」は 20 世紀になってから登場しています。一般論として、同じ要素の組み合わせで、意味のとりやすいものと取りにくいものとがあった場合、意味の取りにくいものは、意味の取りやすいものの、いわば「拡張形」として位置づけられます。fill in とは少し事情が異なるかもしれませんが、例えば hold up という句動詞も、人に対して用いられる場合は、hold up one's hand ように身体の一部位を目的語にとっていたものが、やがて、人全体を目的語にとるようになり、「足止めする」(delay) という、比喩的な意でも用いられるようになっています:Sorry I'm late - I was held up at work.(遅くなってごめん。仕事から抜けられなかったんだ)。
 

The concept that traffic ★would★ be so clogged... is amazing

 投稿者:OED Loves Me Not  投稿日:2018年 5月 7日(月)10時24分13秒
編集済
  「迷惑メール」に分類されていたかもしれないので、4月9日に私が投稿した次の文章を、再びお送りします。

   *****************

研究室のみなさま、私が抱えている問題は、次の一節の would の意味合いは何かということです。

(1) 課題文: The concept that traffic ★would★ be so clogged so many hours before a game in Anaheim is something new, something different, something amazing.
www.latimes.com/sports/angels/la-sp-angels-athletics-20180408-story.html

私の考えでは、「ゲーム開始から何時間も前から Anaheim で交通が渋滞する ★なんて★ いう考えは、以前にはなかったことで、驚きだ」と言っているのだと思います。このように「~だなんて驚きだ」という驚きや意外さを示すための would だと思うのです。上の (1) の文は、

(2) It is new, different, and ★amazing★ that traffic ◆should◆ be so clogged so many hours before a game in Anaheim.


というふうに(would ではなくて should を使った上で書き換えたら、should の項目にある「驚き・意外さを表すための should」についての辞書や文法書の解説通りになると思うのです。そのような should の使い方が変形して、


(3) Why ★would★ he talk like that? (どうして彼はあんな口のきき方をするのか?)
(4) Who ★would★ take on that job for $150 per week? (あの仕事を週150ドルで誰が引き受けてくれるのだ?)
(ジーニアス英和、第5版、would の項目より)


というように、what, why, when などの wh- という疑問詞を使った疑問文の中で
(イギリスでは should を使い)アメリカでは would を使って、話し手の驚きや意外さを表すことができると辞書にも書いてあります。

ただ問題は、今回の課題文である (1) は、wh- という疑問詞を使った疑問文ではない。それなのに「驚きを示す would」を使った例文だと言えるのかと言われると困るのですが、私にはこれ以外の解釈ができないのです。「ロイヤル英文法」にも安藤貞雄の「現代英文法講義」にも (2) に似た例文が載っていないように思います。

これに関して、Quirk et al. による "A Comprehensive Grammar of the English Language" と Huddleston and Pullum による "The Cambridge Grammar of the English Language" とを参照したけど、私には決定的な解説が見つけ出せませんでした。さて、これについて would は "the concept that [subject] would be..." というわけで、推量を示すという意見を他の人たちが出していました。ただ、would についてうまく分類できないときに何でもかんでも推量だと片付けてしまう人がたくさんいます。

それくらいに would の用法は微妙で説明しにくいときがよくあります。品詞の分類がうまくいかないときに何でもかんでも「副詞」だと言っておけば済むのと同じで、よくわからなければ「推量」だと思い込むのも、もう少し待った方がいいと私は思っています。

そもそも、世の中のことについて断言できるときって実に少ないわけで、断言できないものは何でもかんでも「推量」だと決めつけてしまうこともできます。そもそも「仮定法過去」だって、一種の推量だということもできます。ただ、何でも推量と言ってしまうとあまりにも推量の用例が増えすぎます。だからあるときには仮定法過去だとか、あるときには驚きという感情を示した用法だとかいろんなふうに分類されると思うのです。

先生の研究室のみなさんは、どのようにお考えでしょうか?
 
    (管理人) would によって可能性の低い習性を表し、同時に so によって現実の世界と結びつける(つまり実現している出来事と結びつける)という、相反する2つの内容が対比させられているところに大きな落差が生まれ、それによって、主語節全体が「驚き」「意外性」を表していると解してよいと思います。「本拠地だからといって、試合前にこれほどの渋滞がこれほど長時間にわたって続くようになるなんて、・・・」というくらいでしょうか。なお、wh 疑問文との関係についてですが、言及があったジーニアス英和辞典を見てみると、wh 疑問文ではない用例も挙げられているので、wh 疑問文でなくとも特に問題になることはないようです。
 

ご投稿が「迷惑メール」に分類されていました

 投稿者:管理人  投稿日:2018年 5月 4日(金)07時25分53秒
  この数週の間、私宛にいただいたメールの中の数十通が「迷惑メール」に分類されており、本日(5月4日)になってこの事態に気づきました。迷惑メールに分類されたものの中には質問箱のご投稿も含まれていました。また保存期間を過ぎたために消去されたものもあるようでした。投稿後、相当の日数が経過している場合は、あらためてご投稿ください。

なお、この機会に投稿規定の一部を繰り返します。質問は1点に絞り、簡潔にお書きください。論点のよく分からないご質問は回答しようにも回答できないことがあります。また、用例には出典を添えてください。もし用例が自作のものであれば、必ず母語話者のチェックを受けてください。以上よろしくお願いいたします。
 

過去形と過去完了形の用法について(その2)

 投稿者:Fujibei  投稿日:2018年 4月21日(土)09時56分39秒
  3月24日の投稿についてのご回答ありがとうございました。時制の問題についての質疑が続いていますが、引き続いてお願いします。(一度投稿しましたが、届いていなかった可能性がありますので、一部修正の上、再投稿するものです)

CNNを読んでいると次の文がありました。

Since tensions suddenly relaxed in January -- when North Korea reopened diplomatic ties with the South and agreed to participate in the Winter Olympics -- Japan has been noticeably left out.
Following the Olympics, Japanese Prime Minister Shinzo Abe seemed to be in lockstep with the US when he said "dialogue for the sake of dialogue would be meaningless."
Within weeks however, Trump had agreed to a meeting with Kim, leaving Japan in the lurch.

Japanese Prime Minister Shinzo Abe seemed to be in lockstep with the US when he said...の部分は2月15日に報道されていますが、Trump had agreed to a meeting with Kim ... の部分の報道は3月9日です。つまり、トランプ大統領が金正恩氏と会うことに同意したのが後であるのに過去完了形が使われています。二つの時点の前後関係からみて、この過去完了形の使い方はどう理解したらいいのでしょうか。
 
    (管理人) 絶対時制と相対時制は、必ずしも主節に絶対時制、従属節に相対時制とは限らず、また、絶対時制が先に出て、相対時制があとに出てくるとも限りません。Fujibei さんはこの文章を上から順にお読みになって、日にちの順序と時制の順序に違和感を持たれたわけですが、最後の文の過去完了が依存している過去時制がこれよりあとに出てくるという可能性はありませんか。引用文が過去完了文で終わっているので私自身は確かめようがないのですが、念のため、これよりあとの文面に過去時制があり、その過去時制に従属する形で、ここに過去完了が用いられている可能性も探ってみてください。
 

絶対/相対時制

 投稿者:メットマン  投稿日:2018年 4月17日(火)10時33分41秒
  “future-in-the-past”の意味でのwouldは、絶対時制としても相対時制としても用いられるのでしょうか? ネイティブスピーカーによれば、(1)と(2)は問題ないが、(3)は(4)のようにする必要があるそうです:

(1) Pierce Brosnan was going to play Batman.
(2) Pierce Brosnan was to play Batman.
(3) ?Pierce Brosnan would play James Bond.

(4) We knew that Pierce Brosnan would play James Bond.

しかし、次の(5)のような文脈においては、このwouldも可能だそうです:

(5) Pierce Brosnan was going to play James Bond but could not because of his commitment to Reminton Steel, but would play James Bond years later.

しかしながら、(5)は(6)のようにするのが普通だそうです。Leech(2004)と同意見でした:

(6) Pierce Brosnan was going to play James Bond but could not because of his commitment to Reminton Steel, but played James Bond years later.

(5)のwouldは、絶対時制でしょうか?
 
    (管理人) 主節の過去時制に「構造上」従属する節で用いられている would と、主節の過去時制に「文脈上」従属する、同じく主節で用いられている would ですね。話し手が、過去のあるときにおいて、考えたこと、言ったこと、さらに考えたかもしれないこと、言ったかもしれないことについて、言葉をつないでいるとき、それがすべて主節で表現されたものであっても、事実上は、従属節(英語史流に言えば「斜格」)と等価である場合があります。従属節であることを明確に示す形(例えば補文化詞の that など)はなくとも、(5)の最後の文は、明らかに過去を指し示すほかの表現(was going、could not)によって形づくられた枠に支えられており、したがって「実質的には」従属節で用いられていると言ってもよいでしょう。そういうふうに考えてゆくと、(5)の would は相対時制として用いられていると考えられます。それに対して(3)がいけないのは、過去の枠を用意せずにいきなり would を用いているからであることになります。(5)のような使い方は、母語話者は、通例、避ける傾向にあります。「私ならそんな文は用いない」と言う人もあるでしょう。たしかに、従属節を用いることができるところでは従属節を用いるのが当然ですし、あるいは(6)のように仕切り直して絶対時制文にすべきですが、しかし、ふつうの談話の際における人間の頭の働きはそれほど勤勉ではありません。つい、そのまま、つまり形は主節のまま、しかし内容的には従属節として、話を続けるということは日常ありうることであると思います。なお、これと関連した考察が「must の過去用法」(安井稔・久保田正人『知っておきたい英語の歴史』(開拓社、pp. 131-138)にあります。ご参考までに。  

could have p.p.に関して

 投稿者:aozora  投稿日:2018年 4月 4日(水)16時44分47秒
  こんにちは。今回の質問は英語をやり直し始めてからず~と疑問が解消されずにいるcould have p.p.に関してです。

If I were a bird, I could fly to you.このcould(can)は根源的用法だと思います。

I could have gone to Oxford University but I preferred Harvard.このcouldも根源的用法だと思います。

It could be true.このcouldは認識論的用法だと思います。

I could have said so, but I don't remember.このcouldも認識論的用法だと思います。

次のような文のcouldが根源的用法なのか認識論的用法なのかわかりません。文脈次第でどちらにも取れるということなのでしょうか?

If you had been more careful, you could have avoided the accident.

①もう少し注意深かったら、事故を避けることができたのに。(根源的用法)
②もう少し注意深かったら、ひょっとしたら事故に遭わずに済んだのに。(認識論的用法)

出来ればよろしくお願いいたします。
 
    (管理人) 認識様態の用法でしょう。が、それ以前に、お問い合わせの文はどの文献に掲載されている用例でしょうか。この文のような内容では、ふつう、主節は the accident could have been avoided. と受動態で表されるのが一般的だと思うのですが、それが能動態で表現されているところにちょっと違和感があります。文献とページを把握しておいでになればお教えください。  

a week earlierに関して

 投稿者:aozora  投稿日:2018年 3月26日(月)13時23分0秒
  こんにちは。Fujibeiさんと久保田先生の質疑応答、『英語の時制をめぐって』を読んでとても勉強になりました。『英語の時制をめぐって』は以前にも読んだのですが忘れていたことが多く、そのことにも驚きました。

I spoke to the boy whose father <had died> a week earlier.
発話が3日前だとすると、少年の父親が死んだのは10日前になります。従属節に使用される時間などを伴うearlierは主節の動詞の示す時点に依存していると考えてきました(相対時制)。

I spoke to the boy whose father <died> a week earlier.
diedが絶対時制を用いた過去時制だとすると従属節内に絶対時制(died)と相対時制(a week earlier)が共起していることになります。このようなことは普通に行われているのでしょうか?それともこの場合のa week earlierは絶対時制なのでしょうか?そうだとすると少年の父親が死んだのは7日前になってしまうので、脳内で補正を掛けて、プラス3日としているのでしょうか?

今回も素人故の未熟な質問になってしまいました。


 
    (管理人) earlier の使い方に困惑されていらっしゃるようですが、従属節ではしばしば見かける組み合わせです。例えば BBC News は記事の文頭に次のような要約文を載せています。A father killed himself by walking into the path of a train, at the same spot where his 15-year-old son died in an accident a week earlier.  また、before も完了形と相性のよい表現ですが、これも次の文のように従属節の過去時制とまったく問題なく組み合わさります。We went to the same hotel where we stayed two years before. どちらも2つの出来事の時間関係は earlier/before によって明示されているので誤解されることはありません。  

過去形と過去分詞形の用法について

 投稿者:Fujibei  投稿日:2018年 3月24日(土)13時24分27秒
  いつものご指導ありがとうございます。

久保田先生の論文(言語文化論叢 第2号 『英語の時制をめぐって』)の中で先生は、
He said he had panicked when the milk boiled over. という例を挙げて次のよ
うに説明されており、納得しています。
「これは、すなわち、ミルクが吹きこぼれた時とパニックに陥った時との間に時
間的は前後関係が存在しないということであり、ふたつの出来事が同時に発生したも
のであることを表す。過去時制は、発話の時点からみた過去を表すものと、過去の出
来事と同時発生であることを表すものの2種類がある」

さて、次の文は「森友問題」に関する本日のJapan Timesの記事(Eric Johnston)の一部です。首相夫人が「いい土地ですから、進めてください」と言ったとか言わなかったとかのことです。
The prime minister told an Upper House committee on March 14 that his wife had told him she did not make that comment.

質問ですが、上の記事の中のThe prime minister told は発話時からみた
過去であり、 his wife had told は主節の出来事より前に起こった出来事であり、
最後のshe did not makeはそのさらに前に起こった出来事であることは明瞭で
す。これら3つの時点の異なる過去を表すのに、一番遠い過去がshe did not make
という過去形になっているのが不思議です。これがshe had not madeであれば自然
に感じるのですが。過去完了形が2つ並ぶのを避けた方がいいのであれば、his wife had toldをhis wife toldにすればいいのでは、と考えます。どのように理解すればいいかご教示ください。
?
 
    (管理人) 拙論を読んでいただいているのでしたら、「絶対時制」と「相対時制」の区分は再論する必要はないと思うので、それを踏まえて回答します。引用されている文における過去時制は、直前の過去完了形の過去時制の部分を引き継いでいるのではなく(つまり「相対時制」としての過去時制ではなく)、発話の時点から見て過去のことだから過去時制を用いた(つまり「絶対時制」としての過去時制)、という解釈になると思います。時間軸の設定は文法上の主節・従属節の関係からは独立しています。例えば、I spoke to the boy whose father <had died> a week earlier. などは律儀に従属節に相対時制として過去完了形を用いて2つの出来事発生の前後関係を明示していますが、この文は I spoke to the boy whose father <died> a week earlier. というように言っても問題は生じません。この場合、spoke も died も発話の時点からみて過去の出来事だから、どちらにも絶対時制としての過去時制が用いられている、と考えられます。したがって、引用された文の場合も、過去完了形に従属する過去完了形を用いて、もう一段階前の出来事を表す形もありえたことになりますが、なぜ記者は(相対時制としての)過去完了形ではなく、(絶対時制としての)過去時制を用いたのかと憶測してみると、従属節内の動詞句の性質などいろいろなことが絡んでいることを承知の上で言えば、要するに、「同じ絶対時制としての過去時制を用いても、2つの出来事の前後関係は文脈から分かるから」というのではないかと思います。  

kind などのある行為に対して判断を下す形容詞の取れる構文について。

 投稿者:oval  投稿日:2018年 3月20日(火)17時41分19秒
  いつも大変お世話になっております。お忙しいとは存じますが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。

『授業力アップのための一歩進んだ英文法』(開拓社)に下記のような箇所がございます。こちらの例文が出てきた文脈は、to不定詞と共起する形容詞の項目の中で、「行われたある行為について判断を示す形容詞」として、kind,foolish,clever などの紹介の中、こちらの例文とコメントがありました。

----------------------------
(19)
a. John is foolish to have bought such a thing.
b. For John to have bought such a thing is foolish (of him).
c. It is foolish of John to have bought such a thing.

(20)
a. John was polite to help the lady.
b. That John helped the lady was polite (of him).
c. It was polite of John that he helped the lady.

(19b,c)に示すように、to不定詞を主語にしたり、虚辞のit の構文にしたりすることができる。この構文をとる形容詞としては、ほかにpolite,clever,kindなどがある。(20)のように、ほぼ意味を変えずにthat節で書き換えることもできる。

----------------------------

この度の質問は、この(20c)の形についてです。 foolishやpoliteのように、行為に対して何らかの判断を下す形容詞を用いる場合は、(19c)のようにto不定詞を用いると思っておりました。例えば、『ロイヤル英文法』(旺文社)には、この種類の形容詞の項目の中で、「It is --- that ~ の構文に書き換えることはできない」と書いてあります。

ただ、いろいろと調べていると、『英語語法大事典』(大修館)の中で、foolish の後ろに何が取れるのか、と言う議題の中で、OEDのコメントが引用されていました。

----------------------------

Followed by to do (something), less frequently that (he) did (something)

----------------------------

これを読む限り、that節も取れないことはない、という風になってしまいます。

お忙しい所、誠に恐縮ではございますが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。
 
    (管理人) 先にお断りしておきますが、以下の回答では、(19) の用例中に完了不定詞が用いられていることは問題視しないことにします(一般的には「to+原形動詞」です)。それでは、まず、foolish を例にとって to 不定詞との「相性」について記します。取り上げられている構文は foolish of ですから、この構文は、主語が行った行為を判定の基準として、話し手が主語の人物評価をしているものです。意味の中核は主語の人物評価にあるので、It is foolish of John to buy such a thing. を John is foolish to buy such a thing. と言い換えても、主語の人物評価という点では等価です。そのような構文がどうして to 不定詞と相性が良いかというと、この質問箱で繰り返し言及しているように、to は、不定詞としての用法でも前置詞としての用法でも、あるところに至り着くのに時間がかかることを表す要素であることと関係しています。この「時間がかかる」という概念が、「心理的に遠くにある」という抽象概念を生み、「あんなものを買うなんてジョンも愚かな奴だ」(私ならそんなことはしない)といった敬遠した態度に結びつきます。また、It was polite of John to offer his seat in the crowded bus to that elderly woman.(混んだバスであの老婦人に席を譲ったなんて、ジョンもよくできた子だ)のような文も、「なかなかできることでない」といった話し手の感想と結びついています。このような理由で件の形容詞群は to 不定詞と相性が良いのです。ところが that 節は to 不定詞に比べて主観性の度合いが低く(客観性の度合いが高く)、主観的価値判断とは結びつきにくいのが通例です。したがって (20b, c) のような文は、なんらかの事情で to 不定詞ではなく that 節を用いることが求められているような文脈に登場する、やや無理をした形であるように思われます。なお、「OED のコメント」の内容は妥当だと思いますが、このコメントは OED に見いだせませんでした。  

助動詞 Will の意味の選択について。

 投稿者:oval  投稿日:2018年 3月10日(土)11時46分52秒
  いつも大変お世話になっております。お忙しいとは存じますが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。

『大学生のための英文法再入門』 (研究社)に下記のような問題がございました。

Peter can't join us for tennis on Sunday. [ He'll work. / He's working.]

適切な方を選ぶという問題です。現在進行形は、近接の確定的な未来を表すことができ、ピーターは日曜日にテニスが出来ないことが前文で示されているので、彼が日曜日に働くことは、ほぼ間違いないので、現在進行形を選ばせる、という問題だと思います。

ここで解せないのは、He'll work. とのニュアンスの違いです。まずは、He'll work. を「①単純未来(予測)」の意味で取った場合(取れるのであれば)、「彼はその日、働くみたいよ」と十分に可能だと思います。これが、He's working. に比べてふさわしくない理由は、will は、「発話時」の予測や意志を表すからでしょうか。この文の発話者は、ピーターが日曜日に働くことを前もって知っているので、ふさわしくないのでしょうか。

また、これを「①予測」ではなく、「②意志」で取ることは出来ないのでしょうか。「彼はその日、働くつもりだ」と言った感じにはならないのでしょうか。また、「未来進行形」でも予定を表すことが出来ると思います。He'll be working.「彼はその日、働くことになっているよ」も可能だと思います。もし、選択肢の中に、この文章があれば、正解の可能性はあるのでしょうか。

ご質問が複数あり、雑然としておりまして、誠に申し訳ございませんが、ご教授頂ければ幸いです。何卒、よろしくお願い致します。
 
    (管理人) 現在進行形で未来を表す場合は「予定として組まれている」というほどの内容を表します。ただ、予定として組まれているというだけならば、単純現在時制でも表すことができます。He works (on Sunday). というと、この予定は変更されないものとして扱われています。現在進行形の He is working (on Sunday). というと、「近接の確定的な未来を表す」というよりも、むしろ、予定としては組まれているが、場合によっては変更の可能性もあるというくらいのゆるやかな意味になります。この点が同じ予定を表す場合でも、単純現在時制と現在進行形の違いです。ただ、このような違いは、単純現在時制の文と現在進行形の文を対比した場合により鮮明になるのであって、現在進行形の文が単独で出されている場合は、「仕事の予定が入っている」というくらいの意味にとってよいでしょう。次に、He'll work (on Sunday). についてですが、'll は純粋に未来を表す場合と話し手の推測を表す場合の2つの用法があります(will と違って、'll には(強勢が付かないので)主語の意思を表す用法はありません)。その 'll が事物を表す主語と組んでいる場合は「単純未来」を表すことが多く、you, he, she, they など人を表す主語と組んでいる場合は「話し手の推測」を表すことが多いようです。そうすると、Peter can't join us... のような、あたかも客観的事実であるかのごとくに強い断定の根拠として、これまた客観的な事実(「予定」もこれに含まれるでしょう)を挙げるのであれば問題ないでしょうが、He'll work. のような個人的推測を挙げるのは、根拠としては釣り合いが取れないように思われます。  

of which の先行詞について

 投稿者:Fujibei  投稿日:2018年 3月 9日(金)21時48分41秒
  いつものご指導ありがとうございます。

米国フロリダ州の高校での銃乱射事件の後、ホワイトハウスで同校の生徒や犠牲者遺族との話し合いが行われ、その内容が2月22日付のホワイトハウスのHPに出ています。以下はトランプ大統領の発言の一部で、解決策の一つとして学校の教師やコーチに銃を持たせるという案に関するものです。
質問は、of which you have many, のwhichの先行詞は何かということです。文脈からすると、you have many of those people very adept at using firearmstという意味になると思いますが、of whichの先行詞をpeopleとすることに違和感があります。of whom you have many とするのが正しいように感じますがいかがでしょうか。

Your concept and your idea about ? it’s called concealed carry ? and it only works where you have people very adept at using firearms, of which you have many, and it would be teachers and coaches.  If the coach had a firearm in his locker when he ran at this guy ? that coach was very brave.  Saved a lot of lives, I suspect.  But if he had a firearm, he wouldn’t have had to run; he would have shot and that would have been the end of it.
 
    (管理人) 関係代名詞の which が人に用いられる場合は、通例、次の3つの特徴があります。(1)人自体を指し示すのではなく、その人の性格、役割、職種などを指し示す、(2)前置詞なしで単独で用いられる、(3)補語に用いられる。たとえば OED には次のような用例があります:He was not quite the craven(,) which she thought him.(彼は必ずしも臆病者ではなかったが、彼女はそうだと決めつけていた) そうすると、お示しの of which の which には(2)と(3)が該当しないので、人自体を指し示すという解釈はいったん保留にせざるをえません。ただ、「銃の扱いに手慣れている」という部分はその人の特性(条件(1)に適合)ですから、その点では、意味上、この用法の which によってカバーされる範囲に入っているともいえます。それでは、満たされていない(2)と(3)の条件はどうなるかですが、まあ翻訳者も困っているというトランプ大統領の英語ですから・・・・・。次に of which の of についてですが、これは部分(集合)を表す用法ではなく、この質問箱でも頻繁に言及している「~に関して」の意ととるのがよいように思います。つまり、「銃の扱いに手慣れている(人)ということなら(周りにたくさんいらっしゃるでしょう)」というほどの意になると思います。
 

所有代名詞

 投稿者:メットマン  投稿日:2017年12月31日(日)09時19分24秒
編集済
  久保田先生、また一つご指導いただけませんでしょうか。いろいろな意見をいただいたのですが、15名のネイティブ・スピーカーの意見を(私なりに)まとめますと、(1)は言えても(2)のようには言えず、俳優の具体的な名前を出すと、(4)のようには言えても、(3)では容認可能性が下がります:
(1) I'm a big fan of his.
(2) *I'm a big fan of him.
(3) ?I'm a big fan of Pierce Brosnan's.
(4) I'm a big fan of Pierce Brosnan.
名前を出す場合なぜ(4)のようにする必要があるのでしょうか?参考になるかどうかわかりませんが、以下は友人のコメントです:
(5) ..., technically, when you say “I’m a big fan of Pierce Brosnan’s,” it looks like it’s lacking a subject. Pierce Brosnan’s what? What do you like of his?
いつもすみません。どうぞよろしくお願いいたします。
 
    (管理人) お問い合わせの問題について、少し冒険してみようと思います。まず、意味から考えると、「a fan of 所有格名詞」が基本形になると思います。one of someone's fans の意味ですから。そうすると、(1)のように yours とか mine、his、hers と所有格名詞になるのが基本形ということになります。それならば、同じ構文で、どうして、俳優を含めた有名人の場合は所有格名詞にならないのかということですが、それは有名人を表す固有名詞には2つの用法があるということと関係があるのかもしれません。2つの用法というのは、(1)その人本人を表す場合と、(2)その人の「商標」(つまり「商品名」)を表す場合です。これは英語では見えにくいのですが、日本語ではかなりはっきり区別できます。その人本人を表す場合は、軽い尊敬や親愛の意を表す接尾語「さん」を付けることができます。「好きな歌手は?」と聞かれて「安室奈美恵さん」と答えた人はその人本人に言及していることになります。同じ質問を受けて「安室奈美恵」と呼び捨てで答えた人は、決してご本人を軽蔑しているわけではなく、その人の「商標」を言っていることになります。商標には「さん」は付けないのが通例ですから。英語で I am a fan of Mr Bean. と言ったら、Mr Bean は俳優が演じた役(これも商標)を表すか、テレビシリーズの名称(これも商標)を表します。商標は所有格になりにくく、所有格名詞にはさらになりにくい。したがって、I am a fan of Pierce Brosnan. における Pierce Brosnan も(仮に本名と同一であっても)俳優名という商標と考えることができるのではないかと思います。つまり、I am a fan of Coke. と同類ということです。なお今回の回答は千葉大学の高橋信良准教授(フランス文学)のアイディアを一部、借用しました。  

when節内のwouldの用法

 投稿者:4K1  投稿日:2017年11月19日(日)19時31分28秒
  ある高校生用の問題集に、次のような文がありました。

Former classmate and friend Steven Spielberg remembered, "George Lucas was always the star of the student film festivals. You'd look through a lot of films and fall asleep. But when George's films would start, they'd be very professional, and you'd wonder what in hell he was doing in college."

ボールド体のwouldは「典型的なふるまい」あるいは「過去に繰り返された出来事」を表す用法だと思うのですが、
下線のwouldはいったいどんな意味をもっているのでしょうか?
corpusを検索すると、同じような用例がたくさん見つかります。例えば、

Eyeing down some beautiful long-legged siren for an entire evening, and when I would finally approach her, she'd speak in a voice ten octaves lower than my Uncle Jack's.

これらも「典型的なふるまい」あるいは「過去に繰り返された出来事」の一種のようにも思えるのですが、
それにしてもwhenとの組み合わせがしっくりきません。
 
    (管理人) 過去の一定時期における習慣・繰り返しの用法でよいと思います。問題集にあるという文章の would を少し詳しく訳出すれば、「~するといつでも」というくらいになるかと思われます。また、このような would は主節にも would がある場合が多く、一種の「牽引」であるともいえるかもしれません。  

「条件節内の will に関して」(10月22日(日)、投稿者 aozora さん)に対する回答の補足

 投稿者:管理人  投稿日:2017年11月 8日(水)10時02分42秒
  「条件節内の will に関して」(10月22日(日)、投稿者 aozora さん)に対する回答について補足します。

aozora さんのご質問は、「状況次第、文脈次第で複数の解釈が可能だろうとは思います」という但し書きを付け、かつ、強勢の有無に触れることなく、If you will be late, ... という条件節が、「(この先、ある時点で)遅れそうだとなったら」という解釈になるのではないかというものです。つまり、この will に「未来の未来」を読み取るという解釈です。未来時制節に従属する節あるいは条件節に従属する節に will が生じている場合、「未来のそのまた未来」を表すことはよく知られています。One effect of Brexit will be that London <will> seek to reinforce its role and commitments to NATO. (Brexit が決まる前の文章)や、If I find out that the fog <will> go away のような場合です。このような「未来の未来」は、この質問箱でも、「時・条件を表す副詞節」(2010年8月22日(日)、投稿者「たかさん」【回答に挙げてあるリンクはすでに切れています】)で言及したことがあります。が、aozora さんのご質問は、こういった通常の用法ではなく、条件節に直属する will に「未来の未来」の意味がとれるのではないかというものです。

結論から言えば、相当込み入った文脈を前提とすれば、変則的ながら不可能ではない、というくらいになるかと思います。ただし、if 節自体に強勢のない will を置いて、その will に「未来の未来」の意味をとるのは不自然であると感ずる話者が依然として多いこともまた事実であり、そういう変則的な使い方であることを念頭に置いておく必要があります。

なお、英語質問箱の常連のお一人である「メットマン」さんが、4年前に、ご自身のブログでこの問題を扱っていらっしゃるので、あわせてご覧ください。http://metman.at.webry.info/201311/article_3.html
 

Will you...?

 投稿者:メットマン  投稿日:2017年11月 6日(月)13時33分38秒
  久保田先生、滋賀県のH・Mです。また一つ厄介な質問にご回答いただくことはできませんでしょうか。これは尋ねるネイティブ・スピーカーによっても回答が異なるですが、私の尋ねた方によれば、次のような場面では、will youが最も適切で、can youも could youもwould youも使えなくはないが適しているとは言えない、と言うようなコメントをいただきました:

Robert accidentally bumps into a man with a camera and breaks it. Robert feels sorry and says: I’m sorry. Will you send me a bill for the damage? (シナリオ『オーメン(1976)』)

どうしてwill youが最も適しているのでしょうか?劇中ではグレゴリー・ペックの演じたロバートは大使館員で、報道カメラマンより地位が高いからなのかとか、いろいろ可能性を考えましたが、それはあまり関係なさそうです。ここでwill youが選択された理由は、カメラを弁償するとは言え、弁償することは相手の利益にも繋がるので、このような場合、命令文やwill youを用いて指示的に言うほうが謝罪の言葉としては効果的で、would you やcould you のようなimplied conditionalでは、なんなら断ってくれてもよい、送ってこなくてもよい、と言っているように聞こえるので謝罪の言葉としては誠意に欠けるのかな、とも考えましたが、いかがなものでしょうか。また、can you も依頼なので、やはり謝罪の言葉としては誠意に欠けるのかな、と思ってしまいました。Please send…が最も適していると言うネイティブ・スピーカーもいました。いつもお忙しいところ恐れ入りますが、ご回答、よろしくお願いいたします。
 
    (管理人) お考えのとおりでよいのではないかと思います。Will you send me a bill for the damage? は疑問文の形をしていますが、この文における will は「相手の好意に依存した依頼」を表す口語的な用法で、日本語に訳せば、「請求書を送ってください」というくらいのていねいな言い方になるものです(COBUILD などはこの用法の will をはっきり "polite" と記述しています。Can you ... ? ではていねいさは出てこないでしょう)。英英辞典や英和辞典の中にはこの will の用法を「please と同義」と解説しているものもありますが、please を持ち出す解説には注意が必要で、please は基本的には話し手の利益になることを相手に依頼する場合に用いる表現であって、相手のことを考えているわけではないのですから、この場面で please を用いると、被害者ではなく加害者の利益が前面に出ることになりかねません。あまり断定的な言い方をするのは危険ですが、とっさのことであったとしても、自分が加害者であることを考慮して、Please ではなく Will you ... を用いたのではないかと想像されます。
 

動詞の位置について

 投稿者:lilico  投稿日:2017年10月31日(火)23時36分46秒
  What do you think the key to success is?という文が新聞の簡単なビジネス英語欄に載っていました。(セイン・カミュ)
大昔にはWhat (do you think) is the key to success? と覚えた記憶があるのですが、間違いだったのでしょうか?括弧部分を挿入すると考えるので、動詞が重なってもいいという説明だったように思います。
セインさんの文ではどういう構文(構造)になるのでしょうか?
とても気になりますので教えていただければ大変嬉しく思います。宜しくお願いします。

 
    (管理人) A is B. という構文は、条件次第で、B is A. と語順をひっくりかえすことができる場合があります。たとえば、(1) Creativity is the key to success. は (2) The key to success is creativity. とも表現できるという具合です。この2つの文における creativity を what に換えて疑問文をつくってみると、どちらも (3) What is the key to success? となります。もちろん、(1) の文はそのままの語順で (3) になりますが、(2) の文は、what を文頭に出し、is と the key to success を入れ替えることによって (3) をつくります。以上の説明は主節を wh-疑問文にした場合のものです。もし従属節で同じことをした場合、たとえば do you think の従属節で同じことをした場合は、標準的な英語では従属節で主語と助動詞の倒置が起こらないので、(1) はそのままの語順で What do you think ____ is the key to success? となり、(2) は What do you think the key to success is ____? となります(下線部はもともと what があった位置です)。どちらの語順を選ぶかはさまざまな要因によります。___ is the key to success の語順を選んだ場合は、____ に名詞を置いて、「____ こそが成功の鍵だ」という同定文としての答えを求めている場合で、the key to success is ____ の語順を選んだ場合は、多くの場合、____ に to 不定詞あるいは動名詞を置いて、「成功の鍵は ____ することにある」という対処の方法を答えとして求めている場合です。
 

否定語の位置について

 投稿者:セルジオTR  投稿日:2017年10月28日(土)06時54分32秒
  久保田先生お世話になります。今回は否定語 not の位置について質問させてください。

ずいぶん前に放送されていたのですが、NHK教育テレビの「しごとの基礎英語」という番組の season1(2013年放送)の第45回で、旅館の浴場の湯船で体を洗った外国の客に注意をする、というシチュエーションを英語で表現するといった内容のものがありました。その際の模範解答が

Did you not know?  We strictly prohibit the use of soap in our communal bath.
ご存知ありませんでしたか。湯船で体を洗うのは禁止です。

となっていました。問題にしたいのは第一文の not の位置です。否定疑問文なら

Didn't you know?

でいいのではと思うのですが、あえて not を did と短縮させないで、しかも動詞の前に持ってくるのにはどんな理由があるのでしょうか。どちらの場合においても訳には大差ないように(というより日本語にしてしまえばまったく同じに)思えます。
私が考えたのは not を動詞の直前に置くことで、動詞の意味をより強く否定するのではということです。つまり、Didn't you know? だと「[あなたが知っている]ということはなかったのか」という問いかけとなり、相手が知らなかったことを疑問に思うのに対し、
Did you not know? では相手のことは問題にせず、[知らなかった]ことを問題視しているのではということです。
否定疑問文における、not と助動詞の分離は時々見かけますが、その度に、日本語にすると特に違いは感じられないのに何が違うんだろうと常々疑問を感じておりました。

よろしくご教示ください。
 
    (管理人) Did you not know? のように、not が直接、本動詞と組んでいる疑問文は、はじめから、後続する文の内容を相手が知らないということが前提になっており、疑問というより、相手に内容を確認させるために用いられるものです。したがって、Did you not know? は、疑問文の形をしていますが、話し手は聞き手が Yes あるいは No で答えることを期待しておらず[そういう答え方をするのを許さず]、「湯船で石鹸を使うのは堅く禁じられているんですよ[いけないことなのですよ]」と、有無を言わさず、その内容を確認させている(押しつけている)といった趣があります。そうすると、Did you not know? は、「ご存じありませんでしたか」と直訳せずに、「いいですか」「あのですね」というくらいの念を押す日本語に相当すると考えるのがよいと思います。それに対して Didn't you know? のように、not が do と組んでいる疑問文は、後続する文の内容を知っていることが期待されているとはいえ、正真正銘の疑問文で、たとえば相手が No, I did not. とか、Of course, I did! と答える余地を認めていることになります。
 

/30